「その銃ください」って言える日が来たんですよ『所持したい銃の仮押さえ』

 教習射撃(空気銃の場合は猟銃等講習会)を修了したら、次に所持する銃(猟銃・空気銃)を決めましょう。散弾銃や空気銃は色々な種類があるので、自分の所持目的にピッタリとあった銃を探してください!

この記事の3つのポイント

  1.  所持できる猟銃・空気銃には、構造や銃の全長、銃身長などの決まりがある

  2.  銃はまず”好み”で選ぶ。特に好みが無いなら、狩猟の場合は半自動式、クレー射撃であれば上下二連式を選ぶ。

  3.  銃と一緒にガンロッカーと装弾ロッカー(空気銃の場合は必要なし)を買いそろえておく


所持できる猟銃・空気銃の基準

1:猟銃・空気銃所持許可制度を知ろう】でも少し触れましたが、日本で所持できる猟銃・空気銃には、「狩猟や標的射撃にふさわしくない」として、許可されないものもあります。具体的に言うと、次にあげられる要素を持つ銃は猟銃・空気銃として認められていません。

  • 機関部、または銃身部に危害を発生するおそれのある欠陥がある銃。
  • 引き金を引きっぱなしで弾を発射する、連続自動撃発式の銃。
  • 弾倉に6発以上(散弾銃は3発以上)の弾を装填することができる銃。
  • 銃の構造の一部として、消音装置が付いている銃。
  • 口径の大きさが 、散弾銃の場合は『12番』、ライフル銃の場合は『10.5mm』、空気銃の場合は『8.0mm』 を超えている銃。ただし、猟銃を熊やトドといった巨大な獣類を捕獲する用途で使用する場合、散弾銃は『8番』、ライフル銃は『12.0mm』が上限となる。
  • 全長が、猟銃は『94cm』、空気銃は『80cm』 より”短い”銃。 (※猟銃は93.9cm、空気銃は79.9cm以下のものはダメ)
  • 猟銃の銃身の長さが『48.9cm』 より短い銃。(※19インチ以下の銃身はダメ)
猟銃・空気銃として所持できない銃

 日本では、散弾銃、サボット銃(ハーフライフル銃)、ライフル銃を、『猟銃』として所持できますが、機能によっては『猟銃として認められない』場合があります。
 例えば、戦闘に利用されるアサルトライフルやコンバットショットガンと呼ばれる銃は、銃に大量の弾を装填できる機構を持ち、さらに引き金に指をかけっぱなしで弾を連射するフルオート機能を持っています。しかし日本では「狩猟や標的射撃に、大量の弾を装填しておくことや、それを高速で発射するフルオート機能は必要ない」という考え方なので、これらの銃は猟銃として認められていません。弾の装填数については、散弾実包が3発以上、ライフル 銃 ・エアライフルについては6発以上装填できる大容量弾倉(バナナマガジン、ドラムマガジン、ヘリカルマガジンなど)は、所持することも禁止されています。
 また、散弾実包(ショットガンシェル)が装填できる銃は、すべて「散弾銃」と言えますが、カンプピストル(散弾実包を装填できる拳銃)は猟銃として認められていません。さらに銃や傘に偽装された銃も、防犯上の理由により猟銃として認められていません。

全長の基準

 日本では、全長が93.9cm以下(空気銃の場合は79.9cm以下)の銃は、猟銃・空気銃として認められていません。これは、短すぎる銃はコートの下に隠して持ち運べてしまうためで、主に防犯上の理由で禁止されています。なお銃の全長は、簡単に取り外せる肩付けパッドや、マズルチョークなどの長さを除きます。

銃身長の基準

 銃身長が48.8cm以下の銃は猟銃として認められていません(※空気銃の場合は規定なし)。これは、全長と同じく体に隠して移動できてしまうことや、置物などに偽装されないようにするなどの、防犯上の理由があります。

散弾銃の最大口径

 散弾銃の場合は、銃口の大きさが12番(クマやトド等の大型獣を駆除する場合は8番)を超える銃は、猟銃として所持できません。一般的に狩猟で利用される散弾銃は、12番、16番、20番、410番で、クレー射撃の場合は一番大きい12番が選ばれます。

ライフル銃の最大・最小口径

 ライフル銃の場合は、銃口の大きさが10.5mm(41口径)(クマやトド等の大型獣を駆除する場合は12.0mm(47口径))を超える銃は、猟銃として所持できません。
 また狩猟においては鳥獣保護管理法により、ライフル銃の”最小”口径が5.9mm(23口径)と決められています。すなわち狩猟用ライフル銃の口径は、5.9~12.0mmが範囲になります。
 一般的な狩猟用ライフル銃の口径は6.17mm(24口径)~7.62mm(30口径)、スポーツ用では5.59mm(22口径)の「スモールボア」と呼ばれる口径が使用されます。

空気銃の口径

 空気銃の場合は、銃口の大きさが8mmを越える銃は、狩猟用・標的射撃用として所持できません。一般的な狩猟用エアライフルの口径は、5.0mm、5.5mm、6.35mm、7.62mmの4種で、スポーツ用のエアライフル・ハンドライフルの口径は、4.5mmが使用されます。

細かい話は、とりあえず覚えておくだけで十分

 さて、ここまで細かい猟銃・空気銃の基準について話をしてきましたが、ぶっちゃけた話、国内で流通している銃はどれも上記の基準をクリアしています。なので、ひとまず「所持できる猟銃・空気銃には、細かい基準がある」ということを理解しておくだけで十分です。
 ただし、海外から自分で銃を輸入しようと思ったときは、上記の基準をよく理解しておかなければなりません。基準を満たさない銃は、海外の銃砲店やメーカーに依頼して、追加工してもらう必要があります。

所持する銃を選ぼう

 所持したい銃にコダワリが無いのであれば、とりあえずインターネットで近所の銃砲店を探して足を運んでみましょう。店内には色んな銃が展示されており、初めは戸惑ってしまうかもしれませんが、「教習射撃まで終わりました」と店員さんに伝えれば、 色々と 銃に関するアドバイスをもらえるはずです。
 露骨な宣伝で恐縮ですが、チカト商会の銃砲部『エアライフルジャパン(ARJ)』では、日本各地の銃砲店様と提携して、良いエアライフルを格安に、しかも手厚いサポート体制で販売しております。エアライフルのご購入をお考えの方は、是非ARJをチェックしてみてください!


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ライフル銃は散弾銃の所持履歴10年必要

 日本には「散弾銃を10年以上継続して所持していなければ、ライフル銃は所持できない」という法律があります。そのため初めて銃を所持する人は、ライフル銃を持つことができません。この『ライフル10年縛り』については、こちらで詳しく解説をしているので、興味のある方は読んでみてください。
 なお、標的射撃専用に所持する場合や、有害鳥獣駆除などで生計を立てている人の場合は、例外として初心者でもライフル銃を所持できる場合があります。

4 都道府県公安委員会は、第四条第一項第一号の規定による許可の申請に係る猟銃がライフル銃である場合には、当該ライフル銃の所持の許可を受けようとする者が次の各号のいずれかに該当する者でなければ、許可をしてはならない。


一 狩猟又は有害鳥獣駆除の用途に供するためライフル銃を所持しようとする者にあつては、ライフル銃による獣類の捕獲を職業とする者、事業に対する被害を防止するためライフル銃による獣類の捕獲を必要とする者又は継続して十年以上第四条第一項第一号の規定による猟銃の所持の許可を受けている者
二 標的射撃の用途に供するためライフル銃を所持しようとする者にあつては、政令で定めるライフル射撃競技に参加する選手又はその候補者として適当であるとして政令で定める者から推薦された者

銃砲刀剣類所持等取締法 第五条の二

所持する銃の選び方

 初心者が散弾銃を選ぶときは、まず自分が「どんな銃が好きか?」で考えましょう。ベテランハンターや銃砲店の人に聞くと、必ず「初心者はセミオートにしときなさい!」と言われますが、狩猟はあくまでも趣味の世界なので、自分が気に入った銃を持つのが一番です。
 ただし、特別に銃にコダワリが無いのであれば、半自動銃(セミオートマチック式)を選んでおいた方が無難です。クレー射撃目的で所持する場合は、よほどの理由がない限り、上下二連式を選んでおきましょう。 

大物猟のみなら、ボルト式がオススメ

 もしあなたが、イノシシやシカ、ツキノワグマといった大型獣のみを専門に狩猟したいのであれば、ボルトアクション式の散弾銃をオススメします。ボルトアクション式は精密性に優れた構造で、射程距離の短い散弾銃であっても高い命中精度でスラッグ弾を発射できます。また散弾銃の中には銃身の半分以下にライフリングが施されたサボット銃と呼ばれるタイプがあり、これも高い命中精度を誇ります。
 ボルトアクション式は連射速度が低いため、散弾を使った鴨猟などには向いていません。しかしその命中率の高さから、一発必中の大型獣猟には最適な銃種と言えます。

エアライフルの選び方

 狩猟用のエアライフルは4つのタイプに分類できます。タイプによる性能の違いについては、こちらに詳しく解説をしています。
 簡単な選び方の基準としては、エアライフルでカモやキジなどの大型鳥を狙いたいならプレチャージ式を選びましょう。安価に狩猟を始めたいのであれば、スプリングピストン式がオススメです。

銃は”サポートの良さ”で選んだ方が良い

 銃の選択は人の好みによって様々ですが、できればメンテナンス体制が整っている銃を選びましょう。中古で出回っている銃の中には、生産が終了している銃や、メーカーが倒産した銃、特注で作られた銃など、色々なものがあります。これらの銃は、しばしば補修部品が流通しておらず、故障した際に「修理不能」となったり、「部品の入荷に半年以上かかる」といった状況におちいります。
 よって、特別にコダワリが無いのであれば、なるべくパーツが手に入りやすい”現行品”の銃を選ぶようにしましょう。また中古であれば、銃砲店に補修部品のストックがあるか聞いておきましょう。

譲渡等承諾書を受け取ろう

 所持したい銃が決まったら、銃砲店から譲渡等承諾書を書いてもらいます。この時点での銃は”仮押さえ”になるため、まだ銃を所持しているわけではありません。銃の代金をいつ払うかは銃砲店によって違いますが、一般的には数万円を頭金として支払います。

個人間で銃を譲り受ける場合

 銃砲店ではなく、個人間で銃を買い取ったり、譲ってもらったりする場合は、相手方に譲渡等承諾書を書いてもらいます。相手方の所持許可証の情報を転記して、印鑑を突いてもらいましょう。
 譲渡等承諾書を貰ったら、相手方にその銃の所持許可を”抹消”するように依頼します。所持許可が抹消した後も50日以内は合法的に所持できるため、その間に所持許可申請を通して、譲り受けるようにします。
 所持許可申請が下りる前に相手方の銃を譲り受けると違法所持になるので注意しましょう。所持許可が下りるのに50日以上かかりそうなのであれば、一旦銃を銃砲店に預けてください。

インターネット販売で銃を譲り受ける場合

 対面販売ではなく、インターネット上で銃を購入する場合は、郵送により譲渡等承諾書や所持許可証のやり取りをします。
 参考までに、エアライフルジャパンでは、このようなフローで銃の販売をサポートしています。

ガンロッカー・装弾ロッカー

 所持したい銃を選んだら、併せてガンロッカー装弾ロッカー(※空気銃の場合は不要)も探しておきましょう。ガンロッカーと装弾ロッカーは、銃砲店か、インターネットで探して購入しましょう。

ロッカーの価格

 ガンロッカーの値段はサイズによっても変わりますが、新品の2、3丁収納できるサイズであれば5~7万円ほど、装弾ロッカーは3万円ほどします。合計で8~10万円ほどかかるので、あらかじめ銃を購入する予算の中に入れておきましょう。
 なおガンロッカーと装弾ロッカーは、ヤフオクやメルカリなどで中古が出回っていることもあります。この場合、合計で3~5万円程度と格安で購入できるので、特にロッカーにこだわりがないのであれば調べてみてください。

ガンロッカーの基準
  1. 全ての部分が1ミリメートル以上の厚さの鋼板で作られていること。
  2. 施錠した際、かんぬき機構等によって、扉の上下を本体に固定する構造となっていること。
  3. 設備の内部に鎖等によって銃を固定する装置を有していること。
  4. 外部から見える蝶番が切断又は取り外されても、扉が外れない構造になっていること。
  5. 扉を閉鎖する錠は、鎌錠等外部からの力によって容易に開錠できないものであること。
  6. 扉を閉鎖する錠は、掛け忘れ防止装置付きのものであること。
  7. 扉を閉鎖する錠は、鍵違い120種類以上のものであること。
  8. ①~⑦までと同等に堅固な設備であること。

 ガンロッカーは市販のものでなくても、上記のような条件であれば代用できます。例えば銃砲店では、『部屋一つ』を上記条件を満たすようにしているため、銃を倉庫内で管理することができます。

装弾ロッカーの基準

 装弾ロッカーは、入口の扉が厚さ0.6mm以上の鉄板を使用した鉄製の防火扉であること。また、窓、通気孔、及び換気孔は設けないことが基準とされています。
 この基準は一般的な金庫でもクリアしているため、金庫を装弾ロッカーの代わりにすることもできます。(※必ず担当の生活安全課で確認してください)。なお、ガンロッカー内で銃と一緒に弾や火薬類を保管してはいけません。

自宅に銃を置けない場合は委託保管へ

 銃を自宅で保管することに不安がある人は、銃砲店や射撃場に、銃を委託保管するという方法もあります。これは銃砲店や射撃場に保管料を支払って、銃を代わりに管理してもらうサービスです。銃を標的射撃にのみに使用する人は、銃は射撃場に預けておき、弾は都度必要な分だけ購入するようにしましょう。
 委託保管と自宅保管のメリット・デメリットについては、こちらで詳しく解説をしています。

おわりに

 今回は、『初めての銃選び』について解説しました。この話を書いていると、自分が初めて所持した銃のことを思い出しますね・・・まぁ、今も変わらず同じ銃を使い続けているんですが(ウィンチェスターM12)。
 閑話休題。次回は【4:銃砲所持許可申請編】でお会いしましょう!

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