
エアライフルの原型を生み出し、発展をリードしてきたのはイギリスです。そのためイギリス製のエアライフルの多くは、伝統的なライフル銃の形状をしています。対して、このコンドルはどうでしょう?イギリス人が怒り出しそうな‶産業機械〟のような無骨なデザインをしたこの銃は、超合理主義国家のアメリカで開発されました。
タイプ | プレチャージ式エアライフル |
メーカー | エアフォースエアガンズ |
口径 | 5.5mm |
全長 | 984mm |
銃身長 | 610mm |
重量 | 2767g |
パワー | 30 ft·lb |
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合理性を追求したアメリカ生まれの異形エアライフル

一般的な『ライフル形状のエアライフル』の場合、空気を溜めておくシリンダーは『銃身の下』に装着されます。これは、銃床を取り付けると、エアシリンダーを取り付ける場所が銃身の下しか余っていないためです。
対してコンドルは、エアシリンダーを〝銃床〟として使っています。このコンドルの設計は異様に見えますが、実を言うと非常に合理的だったりします。
前重心になりバランスがとりやすい
空気銃であるエアライフルは、装薬銃に比べて射撃の反動がほぼありません。そのため、銃床はライフル銃のような設計である必要はありません。
コンドルは重たいパーツであるエアシリンダーを銃床部に配置することで、重心が射手側に近くなるため、構えた時にバランスがとりやすくなっています。
燃費効率が改善する
エアシリンダーとチャンバー(ペレットを装填しておく部分)が一直線になっている点も大きなメリットです。銃身下にシリンダーを配置した場合、ペレット後部にエアを吹き付けるためには流路を「コ」の字に曲げる必要があります。流体は曲がる部分が多くなるほど圧力の損失が増えるため、一直線になることで無駄な損失がなくなり、燃費が大きく改善するというメリットがあります。
単発式と独特な発射感
コンドルは構造上単発式となっています。5連発式が主流の現代において、連射できないのは大きなデメリットです。
欠点とまでは言えませんが、前方にシリンダーがある普通のエアライフルはストライカーが「後から前」に飛び出すのに対し、後部にシリンダーがあるコンドルは「前から後ろ」にストライカーが放たれます。そのため、発射時に少し不思議な発射感があります。
射撃音がうるさい
コンドルに限った話ではありませんが、この時代のエアライフルには銃身にシュラウドが装着されていません。そのため、発射時に「パキン!」という高い音が出るため、近年のシュラウド付きモデルのエアライフルに比べてうるさいという短所があります。

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