
ひとみ径(射出瞳径)は、接眼レンズから少し離れた位置から見たときに、レンズ内部に見える光の円の直径のことです。ひとみ径が人間の瞳孔よりも小さいと、目に入る光の量が制限されるため、像が暗く見えてしまいます。
目次
ひとみ径とは

ひとみ径は、「対物レンズの口径 ÷ 倍率」で計算できます。この値が人間の瞳孔の大きさよりも小さい場合、接眼レンズで集めた光の一部しか瞳に入らないため、スコープを覗いたときの像が暗く見えてしまいます。
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ひとみ径を見る時の注意点
例えば、対物レンズ径44mm、倍率が3~12倍のスコープの場合、ひとみ径は14.6mm~3.6mmになります。人間の瞳孔は、明るいときで約2.5mm、暗いときで約7mmです。そのため、このスコープを薄暗い場所(瞳孔のサイズ>3.6mm)で使用する場合、12倍率では視界が暗すぎて使い物にならないことが分かります。
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安売りスコープは要注意
安価なスコープの中には、対物レンズ径が十分ではないのに、高倍率を売りにしているものがあります。しかし、このようなスコープは、薄暗い場所では視界が暗くて使い物にならない場合があるので注意が必要です。目安として、ひとみ径が3mmを切るようなスコープは、避けた方が良いでしょう。
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まとめ
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