狩猟者登録費用を2万円削減『セルフ狩猟者登録』にチャレンジしてみよう!

 通年、 各都道府県では8月末ごろから、狩猟者登録が始まります。猟期まではまだ3か月ほどありますが、早くも心が湧いてきますよね!さて、狩猟者登録は猟友会を通して行うのが一般的ですが、実をいうと個人で行うこともできます。そこで今回は『セルフ狩猟者登録』について解説します。

この記事の3つのポイント

  1.  狩猟者登録の申請に必要なのは、申請書類、狩猟免状、3000万円以上の損害賠償能力の証明書、狩猟税と手数料の証紙

  2.  損害賠償の補償を保険でまかなう場合は、ハンター団体保険を探す。最近はネット上でメンバーを募集している団体もある。

  3.  狩猟者登録の手数料は、都道府県の収入証紙を販売所で購入。狩猟税は納税事務局(もしくは農林事務局)で狩猟税収入証紙を購入。都道府県外からの申請は、その都道府県の指示に従う。


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狩猟者登録に必要な書類

 狩猟者登録は、必要な書類を自分で集めて、狩猟を行いたい都道府県の農林事務局に持ち込めば、個人でも登録できます。

セルフ狩猟者登録のメリット
 
項目
第一種銃猟
第二種銃猟
わな・網猟











大日本猟友会費
¥4,800
¥3,300
¥2,300
都道府県猟友会費(東京都猟友会の例。金額は都道府県により異なる。)
¥5,000
¥5,000
¥5,000
支部猟友会費(金額は支部猟友会によって異なる)
¥5,000

¥5,000
¥5,000
小計
14,800円
13,300円
12,300円
※任意のハンター保険(取り扱う都道府県猟友会によって異なる)
¥2,400
¥2,400
¥2,400

 狩猟者登録で猟友会を通さないことの一番のメリットは、狩猟者登録にかかる費用が安くなることです。猟友会を通した場合は、猟友会への年会費としておよそ1万5000円ほど(都道府県や支部によって変わる)かかりますが、セルフで行うと、この費用をまるまるカットできます。支部によっては、上記の猟友会費とは別に、支部入会費や事務手数料、”懇親会費”などといった怪しい名目で、数千円の出費が上乗せされる場合があるため、場合によっては2万円以上も出費を抑えられます。

狩猟者登録に必要な書類
  1. 狩猟者登録申請書
  2. 狩猟免状
  3. 3,000万円以上の損害賠償能力を有することの証明書
  4. 狩猟税と登録手数料

セルフ狩猟者登録では、上記5つの書類を用意しなければなりません。それぞれ詳しく見ていきましょ。

1.狩猟者登録申請書

 狩猟者登録申請書は、その都道府県のHPからダウンロードできます。例えば、福岡県に住んでいる場合は、「福岡県 狩猟者登録」でググれば、該当する福岡県政のHPがでてきます。
 このとき、HPに狩猟者登録の窓口が載っているはずなので、メモっておきましょう。例えば福岡県の場合は、県内6か所にある農林事務所の農山村振興課という部門が、狩猟者登録の窓口になっています。

申請書類の書き方

 狩猟者登録申請書のフォーマットは、都道府県によって若干違いがありますが、原則として共通した造りになっています。ここでは申請書の記入例を見ていきましょう。

氏名、生年月日、住所、電話番号
 ご自身の情報を記入してください。

狩猟免状の情報
 登録を行いたい区分に〇をして、狩猟免状が発行された都道府県狩猟免状の番号免状が発行された年月日を記入しましょう。情報はすべて狩猟免状に載っています。
 狩猟免許試験を受けた都道府県と、狩猟者登録をする都道府県が違う場合は注意しましょう。例えば、東京都で狩猟免許を受けて、福岡県で狩猟者登録をする場合、記入する都道府県は『東京都』になります。
 なお、第一種銃猟とわな猟の2区分を登録するような場合、狩猟者登録申請書は第一種とわなで別々の用紙に記入します。

写真
  申請前6か月以内に撮影した無帽、正面、上三分身、無背景の写真を2枚用意します。狩猟免状に「眼鏡等」と書かれている人は、眼鏡をかけた状態で撮影し、狩猟中にコンタクトレンズを使用する人は申請書の余白にその旨を書きます。写真には、裏面に氏名と撮影年月日を記載してください。
 写真の大きさは、縦3.0cm、横2.4cmです。運転免許証の写真と同じサイズですね。写真は1枚は申請書類にノリで貼り付け、もう一枚は狩猟者登録証の写真なので、クリップで挟んでおきます。

狩猟税の収入証紙
 狩猟税の収入証紙を貼り付ける場所です。証紙の張り方には順番があるため、狩猟者登録申請書を窓口に持ち込む場合は、窓口の人に張ってもらうと良いでしょう。詳しい証紙の解説は後述します。

狩猟者登録申請書の書き方裏

⑤ 狩猟をする場所
 狩猟をする場所は、放鳥獣区か?それ以外か?の2択です。現在、日本には放鳥獣区がほとんどないので、特別なことがなければ『都道府県の区域全部』にチェックを入れてください。

⑥、⑦捕獲従事者・対象鳥獣捕獲員か?否か?
 捕獲従事者は市町村からの依頼で有害鳥獣駆除を行っている人、対象鳥獣捕獲員は都道府県の依頼で捕獲管理を行っている人です。狩猟税が一部免除されるので、該当する人はチェックを入れてください。

⑧過去に狩猟免許の効果停止があるか?
 過去に、鳥獣保護法違反等を起こして、免許の効果が一時的に停止したことがある場合は、停止していた期間を申告します。過去にそのような事案を起こした場合が無ければ、『無』にチェックを入れましょう。

⑨猟銃・空気銃所持許可証の情報
 申請する区分が、第一種銃猟、または第二種銃猟の場合は、猟銃・空気銃所持許可証の許可証番号交付年月日を記入します。許可証番号と交付日は、所持許可証の2ページ目(顔写真があるページ)に書いてあります。銃を1回以上更新したことがある人は、間違って原交付日(所持許可証が初めて交付された日)を書かないように注意してください。

⑩3,000万円以上の補償金に関する情報
 猟友会を通さない場合は共済が使えないので、ハンター保険か、自分の資産を証明する書類の情報を書きます。
 ハンター保険の場合は、保険会社の名前と、保険の対象となる損害保険の期間を書きます。これらの情報は、保険契約時に貰える保険証に書かれています。記載事項が多くて枠が足りない場合は、どうせ保険証を添付するので『添付資料を参照』と書いてもよいです。
 自分の資産を証明する書類は、預金の場合は残高証明書、株式などの証券の場合は取引残高証明書、不動産などの場合は資産証明書と書いて、書面の原本を提出します。

⑪職業に関する情報
 あなたの職業を選択しましょう。もし選択肢に該当する職業が無ければ、とりあえず13番の『判別不明』でOKです。

2.狩猟免状

 猟友会に依頼する場合は、支部猟友会で狩猟免状を預かってもらうだけでOKですが、セルフで行う場合は狩猟免状を申請書類に添付しなければなりません。「それなら狩猟免状のコピーを添付すればいいじゃん」と思われるかもしれませんが、印刷機で狩猟免状をコピーする場合は各都道府県猟友会長が原本と相違ないことの証明しなければならないという不思議なルールがあるため、コピーは提出できません。

①狩猟免状の原本を提出する場合の注意

 申請書類に狩猟免状の原本を添付する場合は、必ず「狩猟免状は帰してもらえるのか?」を確認しましょう。都道府県によっては、狩猟免状の原本を提出した場合、狩猟者登録証と一緒に送り返してくれるところと、接収して帰してもらえないところがあります
 ちなみに、私は過去に北海道と東京でセルフ狩猟者登録をしたことがあるのですが、北海道は狩猟免状を送り返してくれましたが、東京では接収されてしまい、狩猟免状を再交付する羽目になりました。

②申請書類を提出する時に提示する

 都道府県によっては、申請書類の提出時に、狩猟免状の原本を見せるだけでOKの場合があります。住んでいる都道府県意外で狩猟者登録をする場合は、提出は郵送になるためこの手は使えません。

③狩猟免状の写しを発行してもらう

 先ほど述べたように、狩猟免状のコピーは猟友会に所属していないと受け付けてもらえません。そこで、 ①の狩猟免状を帰してもらえない都道府県にセルフで申請する場合は、 狩猟免状を取った都道府県の狩猟担当窓口で、狩猟者登録用の狩猟免状という書類を作成してもらい、これを添付して提出しましょう。この書類の作成には、手数料として1,000円必要になります。

3.3000万円以上の保証金の証明書

 セルフ狩猟者登録で一番のネックとなるのが、『3000万円以上の賠償責任能力を有することの証明書』だと思います。あなたが3000万円以上の預金や金融資産などを財産を持っていれば、それを証明する書類で事足りるのですが・・・・まぁ、万が一死亡事故を起こした場合、数億円の賠償請求される可能性を考えると、ハンター保険を利用した方が得策です。

2019年時点で、個人で入れるハンター保険は無い

 かつては、日本の各保険会社には、個人向けのハンター保険という商品がありました。しかし、これらの商品は2010年ごろに販売が終了してしまい、現時点では一社も取り扱っていません。よく「猟友会と保険会社が結託しているのでは?」といった陰謀論がささやかれますが・・・まぁ、おそらく保険金をだまし取ろうとした事案が多発したからだと思います。山の中は人目に付かないから、色々できちゃいますもんね。

ハンター保険を持っている団体に加入する

 猟隊の中には、団体でハンター保険に加入しているところがあります。よって、このような猟隊をなんとかして探し出し、猟隊に混ぜてくれないか頼んでみましょう。もちろん、新規参入を受け付けない猟隊もあります。
 また、近年ではWeb上でメンバーを集めて、ハンター保険を受けている団体もあります。例えば、一般社団法人猟協や、日本ハンター協会豊和精機プレミアムクラブ(仮称)などがあります。「ハンター保険 団体」でググってみると、いくつか見つかります。

わな・網の場合は施設賠償責任保険

 団体契約のハンター保険は、銃猟のみを対象にしている場合がほとんどです。そのため、わな・網猟でセルフ狩猟者登録をするのであれば、施設所有管理者賠償責任保険(施設賠償責任保険)を利用しましょう。
 施設賠償責任保険とは、施設や設備、土地を所有・管理している人が、その施設や設備で他人を傷つけた場合に備えて入る保険です。例えば、看板が落下して通行人を傷つけた場合に備えて飲食店の経営者がかけていたり、貸し物件の手すりが壊れて人が落下死したときに備えて、アパート経営の大家が保険をかけていたりする保険です。わなや網も、一応”設備”にあたるため、この施設賠償責任保険が適用されます。
 余談ですが、チカト商会では現在、『罠シェアリング』のために施設賠償責任保険を団体で入れるように動いています(2019年度には間合いませんが・・・)。団体で賠償責任保険に入れば、一人頭の保険料は1,500円ぐらいになるので、かなりお得ですね。また準備が整いましたらアナウンス致します。

4.狩猟税と登録手数料

要旨
詳細
第一種銃猟
第二種銃猟
わな・網猟
狩猟税通常(道府県民税の所得割の納付を要する人)
¥16,500
¥5,500
¥8,200

※道府県民税の所得割の納付を要しない人
※¥11,000
※¥5,500
※放鳥獣猟区のみの登録
※¥4,125
(通常の1/4)
※¥1,375
(通常の1/4)
※¥2,050
(通常の1/4)
※対象鳥獣捕獲員、または認定鳥獣捕獲等事業者(令和6年3月31日まで)
¥8,250
(通常の1/2)
¥2,750
(通常の1/2)
¥4,100
(通常の1/2)
登録手数料
¥1,800

 狩猟者登録の申請には、申請1区分につき1,800円の手数料がかかります。この支払は、都道府県の収入証紙という形で行います。狩猟税の支払いは収入証紙ではなく、狩猟税収入証紙を購入します。

収入証紙は「証紙販売所」で調べる

 都道府県の収入証紙は、販売の登録を受けた証紙販売所(売りさばき所)で購入できます。農林事務局が入っている建物で販売されているケースもありますが、無い場合は販売所を調べて買っていかなければなりません。「○○県 収入印紙 販売所」とググれば販売所の一覧が出てくるはずです。どうしても販売所が見つからない場合は、農林事務局に電話すれば一番近い販売所を教えてくれます。

狩猟税収入証紙は納税事務局で取り扱っている

 収入証紙は、パスポートや運転免許証の発行手数料などでも使うため、比較的多くの場所で販売されています。しかし狩猟税収入証紙はかなり特殊なため、販売しているのは納税事務局になります。
 ただし狩猟税収入証紙は、農林事務局内でも取り扱っている場合や、証紙は廃止して直接農林事務局に支払う場合(大阪など)などがあるため、事前に農林事務局に問い合わせておきましょう。

都道府県外から申請する場合は対応が異なる

 住んでいる場所とは別の都道府県に申請する場合は、都道府県ごとに対応が違います。多くの場合は、その都道府県の猟友会に話を通すように指示されるので、都道府県猟友会に連絡をしましょう。狩猟税等の支払い方法は、わざわざ印紙を買いに行くわけにもいかないので、猟友会への銀行口座への振り込み、または郵便の現金書留で送るなどになります。
 「猟友会に入っていないのに、猟友会を利用しても良いのか?」とちょっと疑問に思いますが、都道府県政が業務を委託しているだけなので、私たちが気にかけるところではありません。

おわりに

 今回は『セルフ狩猟者登録』についてお話をしました。セルフ狩猟者登録は、保険関係や狩猟税の納税方法など、初めは色々と戸惑うことも多いですが、1回経験すれば慣れます。ただし、証紙を買いに行ったり、保険のやり取りをしたりと、それなりの手間はかかるため、「2万円程度のお金が手間に見合うか」をよく考えてから判断しましょう。

それでは今回はこのへんで。


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