ウィンチェスターM94

ウィンチェスターM94

 ウィンチェスターM94は、1894年にアメリカの銃器メーカー、ウィンチェスター・リピーティングアームズから発売されたレバーアクション式ライフル銃です。馬上でも取扱いがしやすいように短銃身・低反動な設計がされており、主にアメリカで、シカの狩猟用として現在でも使用されています。

タイプレバーアクション式ライフル銃
メーカーウィンチェスター・リピーティングアームズ
製造年1894年 – 2006年
2011年 - 現行
中古相場8万円~(20万円)

西部開拓時代を象徴する名銃

 ウィンチェスターM94は、1861年のアメリカ南北戦争で活躍したヘンリーライフルの設計を元に開発されました。
 1866年にはM1866(通称・イエローボーイ)や、センターファイア実包を発射可能にしたM1873(1873年)、ライフル弾を発射できるように改良したM1887(1887年)、さらにその改良型のM1892(1892年)と系譜を組み、1894年にM94が誕生しました。

無煙火薬実包の使用と商業的成功

 従来のウィンチェスターライフルは、黒色火薬実包の使用を前提としていましたが、M94ではレシーバー等を強固に設計しなおして、威力の高い無煙火薬実包(25-35ウィンチェスター弾や30-30ウィンチェスター弾)を使用可能にしました。
 結果、M94は高威力・長射程のライフル銃として、遠距離狙撃が必要となるオジロジカ猟用の銃として商業的に成功を収めました。

410番散弾銃モデルもあるM94

 M94は、連射速度が速いという長所で狩猟の世界で人気を維持し続け、日本でも「41口径M94ライフル」のライフリングを削り、散弾実包を発射可能にした「410番径M94散弾銃」が流通していました。
 近年では、日本の銃メーカーであるミロク製作所から、410番口径に最適化されたモデルが、ウィンチェスターM9410というモデルで発売されています。

生産終了と復活

 M94と、その系譜を組むレバーアクション式ライフルは、倒産したウィンチェスター社の権利を引き継いだU.Sリピーティングアームズにより生産が続けられていましたが、2006年にU.S.リピーティングアームズも倒産したことにより、その長い歴史に終止符が打たれました。
 しかし、倒産後もウィンチェスター製品の商標権は、アメリカのオリン・マシソン・ケミカル社や、ミロク製作所などに買収され、現在もそれぞれの銃器メーカーでライセンス生産が続けられています。
 M94の商標権はベルギーのFNハースタル社に買収され、2011年に同社よりM94の復刻版が生産開始されています。

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