私は「くくり罠」を専門とする罠猟師ですが、銃でイノシシやシカを捕獲することもあります。
しかし、正直な話……。
私は「散弾銃」で大物を撃つのは好きではありません。
ご存知のない方へ簡単に説明すると、日本で狩猟用に所持できる猟銃には「散弾銃」と「ライフル銃」の2種類があります。
海外などでは常識として、散弾銃は小さな粒の弾を大量に発射し、「飛んでいる鳥やクレー」を撃ち落とすために使います。
対してライフル銃は、1発の弾を「遠くの獲物や的へ精密に当てる」ための銃です。
しかし日本においては、1960年代頃に盗難されたライフル銃による凶悪犯罪が多発した歴史があり、公安委員会は「原則として民間人にはライフル銃を持たせない」という強い施策を打ち出しました。
その際、当時の狩猟者との間ですったもんだがあり、妥協案として「ライフル銃を所持するためには、散弾銃を継続して10年間所持しなければならない」という、現在も続く規制が生まれました。
猟銃を扱う人間からすると、この「10年規制」は的を射ていないルールだと感じざるを得ません。
というのも、散弾銃とライフル銃は「道具」として根本的に使用目的が異なるからです。
例えば、ライフル銃を「ハンマー」、散弾銃を「ノコギリ」に置き換えて考えてみてください。
ハンマーは釘を打つための道具ですが、力任せに板を殴れば無理やり割ることも不可能ではありません。
対して、ノコギリは板を切るための道具ですが、何発も叩き込めば釘を打つことも一応は可能です。
では、この2つの道具に「互換性がある」と言えるでしょうか?もちろん、釘を打つならハンマーを、板を切るならノコギリを使うのが当たり前です。
しかし、今の日本の銃規制は「ハンマーを使いたければ、まずはノコギリを10年間使いなさい」と言っているのです。
使用目的が異なる道具に、なぜ「優劣関係」を設けて規制するのか?
この矛盾こそが、現在のライフル規制が「公安委員会の都合でしかない」と非難されている理由です。
……まぁ、体制批判は置いといて。
私自身、散弾銃で大物を撃つことは、射程距離や命中精度の観点からベストだとは思っていません。
しかし今後、忍び猟の講習などを本格的に展開していくにあたり、やはりガイドとして「銃で大物を仕留めた確かな実績とノウハウ」が強く求められます。
そこで、今回の銃の所持許可更新のタイミングに合わせて進めていたのが、「ライフル銃の射撃教習」の申請です!
狩猟歴12年を迎えるにあたり、いよいよ大物猟に最適な道具を手にする資格を得ました。
大物猟の道をさらに極めるため、新しい挑戦が始まります!




