エアタンク(Air tank)
エアタンクは、プレチャージ式空気銃に空気を充填するための圧縮空気の入った容器です。玩具のエアガン(エアソフトガン)に使用するエアタンクと見た目は似ていますが、エアガン用は約10気圧なのに対して、エアライフル用は300~350気圧を充填できるように設計されています。
目次
エアタンクと高圧ガス保安法
エアライフル用エアタンクは、常用の温度または35℃でゲージ圧力が1MPa (10.2kg/㎠) 以上になるため、高圧ガス保安法における「高圧ガス」に該当します。
エアタンクの法定検査
エアタンクは、容器保安規則に基づき、以下の定期検査を受ける必要があります。
● 鋼鉄製容器:5年ごと
● FRP製容器:3年ごと
検査は、経済産業省が定めた容器検査所で行われ、合格しなければ使用できません。また、FRP製容器は製造から15年経過すると再検査が受けられないため、15年で廃棄となります。
エアタンクを運用するコスト
エアタンクを使用するには、定期検査費用(1回1万円程度)とエア充填費用(1回1,500~3,000円程度)がかかります。また、300気圧を充填できる高圧コンプレッサーを備えた施設を探し、エアチャージを依頼する必要があります。施設によっては、エアタンクを郵送する必要があるため、別途送料がかかる場合もあります。
さらに、エアタンクとエアライフルを接続するためのMDEアダプターは別売りであるため、その分の費用も考慮する必要があります。
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ハンドポンプかエアタンクかの判断は「手間に見合うか?」
コスト面だけで見るとハンドポンプの方が圧倒的に低コストでプレチャージ式エアライフルを運用できます。しかし、ハンドポンプで空気を充填する作業は、想像以上の労力を伴います。その点、エアタンクは一瞬でエアチャージを完了することができるため、圧倒的な利便性を持っています。
ハンドポンプかエアタンクか迷ったときは、「この費用と手間が見合うか?」を、自身の狩猟スタイルをもとに考えて決定しましょう。
まとめ
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