「猟師の敵は猟師」は事実だが、敵がいるからこそ法律を盾に防御を固めないといけないという話

メンバー会員様と、お隣の新宮町にて大型箱罠の設置作業を行いました。
​ここ連日の猛暑もあってか、現場周辺にイノシシの痕跡は全く見当たりません。
しかし、年間を通して駆除ができる「捕獲許可」はすでに受けているので、これから時間をかけて農家さんの畑を防衛していきましょう。

​さて、以前お話したように、有害鳥獣捕の捕獲許可は、いちいち個別に取得しなければなりません。
​この話を聞いたとき、皆さんの中には
「黙ってこっそり罠を仕掛けてもバレないのでは?」と思った人も多いのではないでしょうか。
​確かに、罠をかけるのは依頼主である地主さんの畑なので、黙ってやっても問題はなさそうに思えます。
​しかし、このような面倒くさい手続きをするのには、遵法の問題とは別に、非常に大きな理由があります。
​それは、「地元猟師から通報されるリスクが高いこと」です。

田舎のコミュニティというのは実に狭いもので、ひょんな雑談から、私のような「よそ者」が罠をかけているという話が出回ります。
​その話を地元猟師が聞いたとき、思うのは「がんばっとるね〜」ではありません。
大抵の場合は、「俺の縄張りで、どこの馬の骨が罠をかけとるんか!」という怒りです。
​そして、こちらが正式な許可を受けていないと知るやいなや、即座に行政に通報。
役所が現場へ飛んでくる大騒ぎに発展します。
​私はこれまでこうした「猟師の敵は猟師」という構造を、嫌というほど目のあたりにしてきました。
実際、私自身も過去に根も葉もない通報によって、警察や役所から事情聴取を受けたことが何度かあります(当然、違法なことは一切していないので聴取止まり)。

​では、この問題において、本当に悪いのは誰でしょうか?
​イノシシの罠を掛けてもらっていることを外に漏らした地主さん?
それとも、行政に通報した猟師でしょうか?
​違います。最も悪いのは、攻撃される「脇の甘さ」がある自分自身です。
​「女の敵は女」とも言うように、行動のアラを探して攻撃してくるのは、全くの部外者ではなく、いつだって同じ属性の人間です。
そのため、猟師の中に「敵」がいることは変えられない事実であり、ここはもう現実として受け入れるしかありません。
​だからこそ、敵から攻撃を受けて安易に突き崩されない「防御」が必須なのです。
​罠にかかったイノシシと対峙するとき、私たちは盾を構えて身を守ります。
同様に、他猟師からの攻撃に対しては、ガチガチに固めた「法的根拠」こそが最大の防具になるのです

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