カモの判別は「猟場」でのみ磨かれる

カモ猟の現場では、茂みから飛び立つカモを一瞬で見極め、それが撃っていい狩猟鳥獣なのか、そうでないのかを瞬時に判別しなければなりません。

ツアーに参加されたお客様から「よくそんなに一瞬で見分けられますね!」と驚かれることが多いのですが、実は私たちハンターは、カモの「見た目」だけで判断しているわけではありません。
飛び方やシルエット、鳴き声など、様々な特徴を複合的に組み合わせて答えを出しているのです。

たとえば、先日アップした「カモ猟失敗(ボウズ)」の動画。
あの映像の中で、私が飛び立つ群れを見て即座に「あれはキンクロハジロとホシハジロ」と断定しているシーンがあります。

あの一瞬で、まず判断の基準にしたのが「飛び方」です。
マガモやカルガモといった水面採餌ガモ(俗に「陸ガモ」)は、ヘリコプターのようにその場で高く立ち上がり、垂直に高度を上げる飛び方をします。
一方で、キンクロハジロやホシハジロといった潜水採餌ガモ(俗に「海ガモ」)は、飛空艇のように水面をバチャバチャと蹴って助走し、加速しながら高度を上げていく習性があります。

この飛び方で「海ガモだ」と絞りこんだ場合。
その上で、黒と白のツートンカラーに見えれば「キンクロハジロ」、頭が褐色で灰色のクチバシのラインが見えれば「ホシハジロ」といった具合に、最終的な判別を行っているのです。

狩猟免許試験の鳥獣判別テストでは、きれいなイラストや写真を見て名前を答えますが、実際の現場で獲物がポーズをとって静止してくれることなどまずありません。
逆光だったり、遠かったり、茂みに隠れていたりするのが当たり前。
だからこそ、やはり猟場に数多く出向き、彼らの「動き」や「雰囲気」を含めた特徴を肌で理解することが大切です。
ハンターの中に、猟期以外は双眼鏡を持ってバードウォッチングをする人が多いのも、こうして目を養うためなのです。

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