先日お話しした『銃猟の教科書』の表紙絵について。
キャラクターが着用しているのは「MOLLE(モール)」という拡張システムが搭載されたベストです。
狩猟のベストと言えば、猟友会が配布しているオレンジベストが有名ですが、これがもう「見た目がダサい」……という話は置いといて。
実際に使った感じや色んな人の感想を聞くと、あまり機能的とは言えません。
不満点を述べると、まず、現在の猟友会ベストはポリエステル素材でできているため、山を歩くと「キシュキシュ」と衣擦れがしてうるさい。
さらに、昔の猟友会ベストにはあった背中の大容量ポケットの廃止。
あれ、むっちゃ便利だったのに、なんでなくなったん?
洗濯・乾燥で傷みやすく、ポケットの生地が薄くて破れやすいなど、いくつもあります。
そこで近年のハンターに人気なのが、MOLLEシステムを採用したタクティカルベストです。
MOLLEとは米軍に正式採用されている装備規格で、網目状に配置されたスリットに、自分の好みに合わせた各種ポーチを自由に取り付けられるのが特徴です。
軍放出品やサバイバルゲーム用として市場に大量に流通しているため、自分好みにカスタムができるのが最大のメリットと言えます。
ちなみに私の配置例を紹介すると、こんな感じ。

右腰:アドミンポーチ(許可証や車の鍵など、山で絶対に落としたくない貴重品を収納)
左腰:ユーティリティポーチ(スマートフォンなど、頻繁に出し入れしたいものを収納)
左胸:ラジオポーチ&ユーティリティナイフ
左腰後:ボトルポーチ(ペットボトル入れ)
背面:ダンプポーチ(銃袋やゴミを適当にぶち込むポーチ)
そして利き手側となる右胸には、散弾を2発保持できるシェルキャディと、「ウルティリンク」のベースパーツを装着しています。
ウルティリンクは専用アダプターを付けた装備をワンタッチで着脱できる固定システムです。
私は狩猟カメラマンでもあるので、山の中を移動する際は一眼レフカメラをこのリンクに固定して携行しています。
さて、非常に便利なMOLLEシステムですが、初心者ハンターの中に「取り付け間違い」をしている方を時々見かけます。
MOLLE規格のベストとポーチには「PALS(パルス)」と呼ばれる帯が付いており、ベスト側のスリットとポーチ側のスリットに、PALSを「交互に編み込む」ことでガッチリと固定される構造になっています。
この仕組みを知らず、単にPALSをベストのスリットに通しただけでは、歩くたびにポーチがブラブラ揺れて格好悪すぎ。
しかも山の中で木の枝にひっかかって、とても危険です。
「自分もMOLLEシステムをカッコよく着こなしたい!」という人は、『銃猟の教科書』を読んで、しっかりと勉強しておきましょう!!

……と、まぁ、そんな恥ずかしいミスをしていたのは、他でもない「私」なんですがね。
自分の恥を集めて作っている一冊です。



