「狩猟免許は取ったけれど、どこへ行けばいいのか、誰に教わればいいのかわからない……」
今、こうした「狩猟難民」とも呼べる新人ハンターが急増しています。今回は2026年1月6日に実施した、猟場ガイドの様子とともに、カモ猟において重要な「回収作業」をお伝えします。
免許取得後の「孤独」をどう突破するか
今回ご案内したのは、福岡市都心部にお住まいの新人ハンターの方。
銃所持許可と第一種銃猟登録を済ませたものの、都心暮らしでは地理的な情報も乏しく、ノウハウ不足で実猟の機会をなかなか作れずにいたそうです。
初心者の受け入れは「満員」状態
一応、「狩猟難民」への対応は行政も問題視しているため、それを解決する試みも進められています。
その一つが、福岡県猟友会が主催している「実地指南研修会」。
今回のお客様もこの研修会に応募したとのことです。
しかし、この研修会は倍率が非常に高く、申し込みしていた研修は倍率10倍以上!
抽選に漏れてしまい途方に暮れていた折、射撃場で出会った方(なんと弊社の元ツアー参加者様)からのご紹介で、今回のガイドが実現しました。
初陣の結果は「カルガモ3羽」

記念すべき初出猟。
まずは手堅く、成果が見込めるカモ猟のポイントへご案内しました。
作戦は見事にはまり、結果はカルガモ3羽。
初陣としてはこれ以上ない、大満足の猟果となりました。しかし、狩猟において「撃ち落とす」という行為は、全体のごく一瞬に過ぎません。
動画編集で見つかった「驚愕の真実」
余談になりますが、回収作業をしている際、私は「落ちたカルガモは3羽」だと確信していました。
しかし、お客様は「4羽落ちたはずです!」と言って、熱心に周囲を捜索されていたのです。
その時、私は 「初めての獲物で興奮して、見間違いをされたのだろう……」と思っていました。
ところが後日、撮影した動画を編集している時に、私は自分の目を疑いました。
スローモーションで確認すると、画面には、間違いなく「4羽」のカモが落ちる瞬間が!
見落としていた1羽の正体、それはお客様が放った一矢で2羽が同時に落ちるという「ダブルキル」!
おそらく、回収した3羽のすぐ近く、手前の深い草むらに落ちていたのでしょう。
ガイドである私が見落とし、あろうことかお客様の直感を疑ってしまった……。
「もっとお客様を信用しておくべきだった」と深く反省することになりました。
カモ猟は「射撃1分、回収30分」
獲物を仕留めた瞬間に喜びが爆発しますが、本当の戦いは「ここから」始まります。
仕留めた獲物を山から引き出す大物猟と同様、水面に落ちたカモを回収するには、発砲の何十倍もの時間と労力を要します。
落水の恐怖と「あと少し」の罠
回収作業で最も警戒すべきは、極寒の池への「落水」。
「あともう少しで手が届きそう……」 この心理が働いたときが、最も危険です.
無理に身を乗り出し、バランスを崩して水に落ちれば、低体温症を招き、最悪の場合命に関わります。
なぜカモ猟で「ウェーダー(胴長)」は危険なのか
意外に思われるかもしれませんが、当会ではカモ猟でのウェーダーや長靴の着用は推奨していません。
万が一落水した場合、これらの中に水が入ると強烈な重りとなり、自力で浮き上がることが極めて困難になるからです。
渓流釣りなどの事故の多くも、実はこれが原因。
後日談
猟を始めるにあたって、多くの人が直面するのが「家族」の理解。
ツアー中、獲れたてのカルガモの写真を奥様にLINEで送ったところ、返ってきたのは
「かわいそう……」という一言。
初獲物の喜びに沸いていたお客様はしょんぼりとして、
「妻が料理してくれなかったら、自分でどうにかするしかありませんね……」
と、肩を落としていらっしゃいました。
以外にも「奥様が大興奮」

ところが、ツアーを終えたその日の夜。 お客様から意外なご連絡をいただきました。
なんと奥様、夕食にカモを料理してくださったというのです!
しかも、嫌々どころか「ノリノリで」取り組んでくれたとのこと。

キッチンでお子様と一緒に楽しそうにカモと向き合う意外な一面を見て、お客様も「本当に嬉しかったです」と語ってくださいました。



