『プロ猟師』って、どんな日常を過ごしているの?私の日常を赤裸々にお答えします 

進撃の野獣第6話

 みなさま、いかがお過ごしでしょうか?5月に入ると気温が安定し、野生動物の活動も活発化します。猟師にとっては暑さが増す夏本番までの繁忙期!がんばっていきましょ~。
 さて、今回はいつもの方針から少し外れまして、Twitterなどで頂いたご質問について、いくつかお答えしていきたいと思います。特に役に立つネタはありませんが、おヒマつぶしにでもご覧いただけましたら幸いです。

この記事の3つのポイント

  1.  単独猟師は、意外と孤独を感じないもの

  2.  山でツキノワグマと出会うのはマジで怖い

  3.  人生の目標は大きく立てて、細かく区切ってクリアしていこう


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Q1 :猟に出れないときはなにしているんですか?

A:ゴロゴロしてます。

 大雨なんかで狩猟に出れないときは、買い出しにでかけていますね。買い物は、食料や狩猟で使うものが主です。
 自由時間があれば、ギターやベースを弾いたり、カスタムしたりして楽しんでいます。上の写真は遊びでカスタムしたギターなのですが、どこをイジってるかわかるかな(笑)?
 あとは、動画を観たり、ゲームをやったり、本を読んだりしています。視聴する動画は、猟関係や釣りなどアウトドア系が多いです。
 ゲームは大好きなんですが、ついついやりすぎてしまうので、最近は控えるようにしています。有害が始まる前は『スカイリム』というオープンワールド系のゲームをやってましたね。
 本は狩猟関係のをペラペラ読みなおしたり、漫画を読んだりします。

Q2 :猟師はストイックな世界なように思えますが、孤独を感じる事とかありませんか?

A:あまり無いですよ。

 「一人で狩猟をしているなんて寂しくないんですか?」とよく言われますが、意外とそうでもないんですよ。山に入れば探索や考察で容量の少ない頭をフル回転させなければならないので、孤独を感じている暇はありません。
 それに、流し猟だと住民の方から声を掛けてもらうことも多いので、孤独感は無いです。また、たまに犬を散歩委がてら連れて行ったり、巻き狩りに参加することもあるので、いつも一人というわけではありません。
 最近はツイッターで呟いたりもしているので、より孤独感は無くなりました。「あの人は獲ってる、頑張ってる、私も頑張ろう!」ってモチベーションも保たれます。

孤独を感じることも、もちろんありますが。

 ただ、決して孤独を感じないというわけではありません。単独猟をしていると誰とも出会わない時期が重なったりします。そんな時期に人にあったときは、声がかすれて出なかったこともあります。あのときは孤独を感じましたね~。でも喋ったらすぐ治りましたし、孤独感も消えました。


Q3 :獲物に近づくと逃げてしまいます!どうしたらよいでしょうか?

A:何年狩猟をやってても、けっこう逃げられるものですよ。

 狩猟を始めて10年近くになりますが、獲物には未だに逃げられることの方が多いです。しかし、色々と経験をしてみて、少しずつ『獲物に気付かれないように近づく方法』が身に付いてきたと自負しています。その一つが「靴を変えてみること」です。

 私が忍び猟で使っているのは、底が薄くて足が痛くなるような靴です。野生動物は「パキッ」といった高音によく反応するのですが、このような靴だと足裏の感触がよく伝わるため、踏み込む前に足元の小枝などの存在に気付くことができます。
 また、このような薄っぺらい靴は「ドスドス」とした重たい足音も出ないため、野生動物に気付かれにくい・・・のではないかなぁ~、と思っています。

逃げられた後が大事です。

 獲物に逃げられたとしても、そこで試合終了というわけではありません。いわゆる追跡フェーズです。獲物がシカの場合は、「追跡を続けるか・諦めるか」を考えます。獲物がオスジカの場合は、真っ直ぐにかなりの距離を走って逃げてしまうので、追いかけるのは効率が悪いと思っています。
 メスだった場合は逃げ方を見て判断します。体が「ポンポン」と弾むような逃げ方は、あまりプレッシャーを感じていないため、ある程度逃げたら立ち止まり、また走り出すといった行動を繰り返します。なので、止まったときが狙撃ポイントになります。以前、忍び猟のテクニックでお話したように、円を描くように同じ場所を逃げまわることもあります。獲物をよ~く観察してみましょう。
 なお、「ピィ!!」と警戒鳴きされた場合は、様子を見てから猟場を変えるようにしています。周囲のシカがみんな『警戒モード』になるので、深追いしても猟果は上がりにくいです。

Q4 :山の中で恐ろしい目にあったことはありますか?

A:このごろクマとの遭遇率が上がってます。

 私の住んでいる場所は、クマ(ツキノワグマ)は禁猟です。すなわち、行政調査的には「ツキノワグマの生息数がきわめて低密度」ということなのでしょうが・・・私は何度か出会っています。
 今までだと1年に1回遭遇するかどうかだったのですが、昨年は5回ほど遭遇しました。私の家から直線で300mほどのところで遭遇したこともあります。

禁猟クマとの対峙は、とても厄介

 出会ったツキノワグマは、人間慣れしているのか、それとも元々そういった性格なのかわかりませんが、なかなか逃げてくれません。こちらも急に飛び掛かってこられたら怖いので、念のため銃を構えておきます。ツキノワグマは禁猟なので、こちらから射かけるわけにもいきません。かといって、こちらが後ろを向いて走ると襲われるかもしれないし・・・「た、頼むから逃げてくれ~っ!!」
 知らない人からすると「もりのくまさん」みたいなイメージかもしれませんが、クマの身体能力は物凄く強力です。助走無しのトップスピードで、鹿や猪より速い!できれば出遭いたくないですね~。

クマって意外とステルス性が高いです。

 私が気づかないだけかも知れませんが、熊って肉球があるからか足音が一切しません。こちらから気づいたのは2回だけで、あとは熊からの威嚇で気づいたのばかりです。「グオォグオォ!!」と10mほどの距離からいきなり威嚇されるもんですから、生きた心地がしません。鹿笛吹いたら5mほど先から飛び出したこともあります。
 前回にもお話したように、クマの居る周辺にはサルやシカが居ないことが多いです。なので、動物の気配を全く感じない場合は、特に注意が必要です。また、木に爪とぎの跡がある場合、ナワバリにしている可能性があるので、なるべく近寄らない方がよいでしょう。

Q5 :人生の目標ってどうやって見つければ良いでしょうか

A:進路は大きく、目標は小さく立てましょう。

 人生の目標ね~・・・。泥沼に片足を突っ込んでいるような私が偉そうに応えるのも変ですが、大きな目標と、中間の目標と、小さな目標を立ててみてはいかがでしょうか
 いきなり「人生の目標はコレだ!」といっても、そこに一直線に至ることはまずありません。時間もかかるし、挫折をするときもあるでしょう。そして時間がかかればヤル気が減っていきますし、挫折をすると進むべき道を見失います。
 なので、まずは自分が将来なりたい姿、例えば『大金持ちになりたい』という願望があるのなら、その『金持ちになる』を人生の”進路”としましょう。そして、金持ちになるという方向に向けて、中規模の目標を立てていきます。例えば『良い給料を得るために○○という資格を取る』とかですね。
 そしてさらに、『○○の資格を取るために、1日△時間を勉強に費やそう』といった細かな目標を立てます。細かな目標は、できれば『1日』でクリアできるレベルの物が良いです。それを1日、1日、とクリアしていけば、不思議と自信やヤル気が湧いて出てくるものです。

私が建てている『有害の目標』

 私の場合ですが、有害期間の目標は月に鹿20頭としています。この数は「無理ではないけど、ゆるくもない」目標数です。
 また、流し猟や忍び猟で見回りする場所は『1日に3ヶ所』を目標にしています。ベテランの猟師さんの中には、丸一にかけて何個も山を攻めていく人がいますが、私の場合は無理のない範囲で。”ちょっと頑張れば超えれる”ぐらいの目標を立てて行動しています。

それとは全然違う目標の立て方もあります。

 もちろん、これは私の意見であって、世の中にはまったく違う方法で人生の目標を立てている人もいます。例えば、私の知り合いに勝負師の世界で活躍している友人がいるのですが、この方は「金で解決できるものは借金してでも揃えろ」というのが口癖でした。つまり、『内面よりも先に外面から入る』という話しです。私は「そんなメッキ、すぐにはがれるのではないか」と思うのですが、彼曰く「同じ土俵に乗らないで、勝負ができるものか!」と。
 まぁ確かに、「朱に交われば赤くなる」とも言いますし、まずは『体をなす』というのは的を射た考え方なのかもしれません。ただ、彼は今、成功者ではあるのですが、若いころは借金取りに追い回されたりもしたそうです(笑)。また彼はこんなことも言っていました。「20代は勢い、30代は経験、40代は人脈だ」と。

 以上、人生の失敗者と成功者のお話でした。どちらが良いとかではなく、”自分なり”を見つけるのが良いかと思います。私が普段から言っている『良いとこ取り』をするもよし。何か少しでもお役立てれば幸いです。

Q6 :欲しいアイテムってありますか?

A:欲しい物がありすぎて何も手に入れられません。複雑ですなぁ
  1. 「もう少し高倍率なスコープが欲しいなぁ」
  2. 「でもそれだと、対物レンズ径が大きくなるから、一体型マウントリングを変えないと」
  3. 「それなら、銃身ごと買い換えるか?これまでかなりの数を撃っているし」
  4. 「でも、折角買い換えるなら、6mmBR(ベンチレスト)が撃てる銃身を買った方がいいかも」
  5. 「でも、6mmBRを使うなら、ストック削らなきゃいかんのよなぁ~」
  6. 「いっそのこと、6mmBRの銃身を持つ新しいライフルを買い換えようか」
  7. 「ん?ライフル買い換えるなら、6mmPPCのが良いか」
  8. 「どっちにせよ、今の243ウィンチェスターから弾を変えるなら、薬莢から変え揃えないといけないよなぁ」
  9. 「あ、ハンドローディングする小道具揃えなきゃ」
  10. 「いや、そんなお金無いっす!」(結論)

 ・・・というわけで、「スコープが欲しい」と思ったら、だいたい上記のようなループに陥ってます。私の使っているXボルトは、スコープマウントが銃身と一体になっているタイプですからね~。いやはや。
 銃関連以外だと、『肉球の付いた静かに歩ける靴』が欲しいです。誰か忍び猟用の靴を開発してくれないですかね?

おわりに

 『進撃の野獣』第七話、いかがだったでしょうか。今回はいつもと少し雰囲気を変えて、雑談に近い内容をお話しました。何かご質問等ございましたら、Twitterなどでお声をかけていただければと思います。

それでは次回、ご期待ください。


Author情報

「自称職業猟師」 この胡散臭いのが警察で問い合わせてもらった自分の肩書きです。 専業猟師、プロハンター、プロ猟師。 色々な呼び方されますが、猟を生業としてメシ食ってます。 ライフル243win、上下二連12番、上下二連20番。 現在三丁でやっております。 罠もあるけどあまり好みじゃない。
Twitter:りょう@ハンター



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